災害デリバティブやキャットボンドなどの保険リンク証券を活用することで事業会社が抱える大災害リスクを海外市場に移転することができます。
保険リンク証券は、保険業界のリスクの受け皿として誕生したリスクファイナンスの手法です。事業会社や公的機関も利用することができ、金融機関や特別目的会社(SPV)を通じて、海外の資本市場などへ大規模自然災害リスクを移転することができます。
災害デリバティブやパラメトリック型キャットボンドなどの、パラメトリック型のリスク移転手法では、災害の強度や規模に応じて予め決められた金額の支払いが行われます。
STEP
一定規模以上の災害が発生すると定額が支払われる契約を締結
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定期的な補償料の支払い
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災害が発生すると第三者機関が発生を確認し取引参加者へ通知
STEP
数か月以内に契約額が支払われる
迅速な支払い
損害査定が不要
資金使途が問われない
保険によるリスクファイナンスでは、指定される災害によって補償対象の被保険利益に生じる損害が補償がされます。一方、災害デリバティブやパラメトリック型キャットボンドなどのパラメトリック型リスク移転手法では、大規模災害発生時に、災害の強度や規模などに応じて予め決められた金額が支払われ、損害の種類は問われません。
災害デリバティブは主に金融機関とのリスク移転契約によってリスクを移転します。
パラメトリック型キャットボンドは特別目的会社を通じて投資家にリスクを移転します。
主に金融機関との間でデリバティブ契約を結びます。手続きが簡単な反面一社で引き受けることのできるリスク量には限りがあります。
金融機関の代わりに特別目的会社(SPV)にリスクを移転をします。特別目的会社はキャットボンドと呼ばれる債券を、多数の投資家に発行して資金を調達することで、多額のリスクの引き受けが可能となります。